2022.10.28
アメリカ展示会戦略のヒ・ミ・ツ『でっかい国アメリカのビジネスや暮らし』特別編
さてさて、呼ばれて飛び出てココ・ピンク from HILLTOP USAです!
『でっかい国アメリカのビジネスや暮らし』のイキナリですが特別編!
予告では
『失敗と故障を嫌がる日本のものづくり vs 失敗–再試行のサイクルを早めたい米国の開発』
でしたが、それは次回に乞うご期待!(スミマセン。。。)
先日は、近所のカリフォルニア州ロング・ビーチ(Long Beach)で
展示会「Design 2 Part」が開催され、HILLTOPも参加してきましたー!
今回はDesign 2 Partのレポを含め、
HILLTOPの展示会戦略についてお届けしますyo-!!🏄♀️
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Design 2 Part とは?
地元の加工業者がメインで出展し、規模感は小さめであるものの、
ものづくり業者を探しに来るメーカー様からは重宝されている展示会。
出展側のものづくり業者にとっても、実案件につながる可能性が高いことから重要視される。
開催都市を変えながら年間数カ所で行われ、地元に工場をもっていることが出展の条件である。
Design to Part=設計から部品(製造)まで、という意味。
ロングビーチについて
ロサンゼルス郡の南方に位置する都市で、航空産業が盛ん。
HILLTOP USAのあるアーバイン市からは45分から1時間の距離🚗💨
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本気度が違う! アメリカの展示会
なんといってもアメリカの大地は広大です。
カリフォルニア州の面積だけでも日本列島より大きい。
このことが意味するのは、
・なかなか人に会おうと思っても移動距離が長く、時間もかかる
という日常がある、ということです。
そのような地理的条件を持つアメリカでの展示会というのは、まさに人と出会える千載一隅のビジネスチャンスであり、
「いい業者がいれば今からすぐにでも取引はじめるぞー!✊」
という気合の入った来場者が多数参加するのです!🏃♀️🏃♂️💨
HILLTOPの営業戦略にとっても欠かすことができないのが展示会であり、
新規顧客獲得、また休眠顧客の掘り起こしなどにつながる大事な場所なのです!
HILLTOPは年間でも8-10回、様々な展示会に出展しています。
ようやく活気が戻ってきた!!🇺🇸
過去2年間はコロナの影響もあり、展示会の休止や、
開催されても来場者・出展者の数が乏しい(中には閑古鳥が鳴くようなガラガラの会場も… )といったこともありましたが、2022年10月に開催されたDesign 2 Partではようやく人が戻ってきて活気に満ち満ちていましたよ!
HILLTOP展示会戦略のヒ・ミ・ツ
手前味噌の自画自賛で恐縮ではありますが、HILLTOPは過去10年様々な展示会に出ては成果を挙げ、実際にそこから顧客の数を増やしていきました。
そこで私たちの展示会戦略のポイントをお伝えしましょう!
①『Listen 👂> 技術力アピール』
HILLTOPは試作品・単品専門の加工業者です。
従って既製品を売ったり、自社製品をアピールするような営業活動とは全く種類が異なります。
従って、
・自分たちの加工技術をアピールするよりも、
お客様のプロジェクトの内容を知り、
自分たちがどうサポートできるかをアピールすること
が何よりも重要なのです。
来場者であるお客様の立場からすると、HILLTOPがデジタル技術で加工しようと、アナログ・マニュアルで加工しようと大した問題ではありません。
とにかくモノが早く・上手く仕上がることが最大関心事で、加工業者の間でしか通用しない技術の細かな差異など二の次なのです。
「あなたは今どんなプロジェクトを進めているの?」
「何を探しているの?」
そう問えば来場者は喜んで自分が探し求めているものを語ってくれるでしょう。
Listen, Listen, and Listen!! 👂
聴くこと、それが基本。
忘れてはならないのは、
HILLTOPのサービスの成功とは『部品加工』ではなく、
『部品加工を通してお客様の開発が成功すること』なのであって、
自社アピールがメインではなく、お客様のことを知る事が最も重要なのです。
②『通りかかる人全てに声をかける』
とは言え、話す機会を作らねば、話を聞く機会も得られません。
HILLTOPの方針として、
・ブースの前を通りかかる人全てに声をかける
というのをモットーにしています。
展示会場を歩いた人であればご存知かと思いますが、
日本であれ米国であれ、通路の左右に沢山の会社が出展している中を歩きます。
歩いている時はキョロキョロしながら、または前方だけを見て目的のブースまで歩いたりと、なかなか『立ち止まるきっかけ』がないのです。
そこで、
「やあ! 🤗どうぞ見て行ってよ~!」
「Hi!どこから来たの?😀」
とブースに通りかかる人に声をかけ、立ち止まるきっかけを作ってあげることが必要です。
ある人は無視しますが、ある人は立ち止まります。
そしてHILLTOPのピンク色のブースに目をやって
「君たちは加工屋さんかい?😏」
というような会話がはじまる。
経験的なことを言いますと、100人に声をかけて50-60人ぐらいは立ち止まって会話がはじまります。
その中で実案件につながるのは展示会にもよりますが、10分の1か20分の1ほど。
実案件につながらなくても、景況や業界についてなどの知見を得るきっかけにもなります。
この『全ての人に声をかける』という方法と、
『全く声をかけず来場者が自発的に立ち止まるのを待つ』のとでは、
どちらが有効かは自明ですよね?
③『印象を持ち帰ってもらう』
ブースの前で立ち止まって、立ち話がはじまる。
しかしここで重要なのが、
『数日たてば人はほとんどのことは忘れる』という原則です。
来場者は展示会を1日、2日歩いて様々な人と会話した後、どれだけのことを覚えているでしょう?
私自身が来場者である場合の経験を振り返っても
『メモでもしない限り、ほとんど忘れる』のが常です😱 であれば、
『簡単にHILLTOPのことを思い出すことの出来るトリガー』を設けることが必要なのです。
私たちの場合
💗ピンク色のブース
💗ピンク色のパンフレット(ポケットサイズ)
💗キャッチフレーズ(5 DAYS PROTOTYPE MACHINING)
この3つを全面に押し出しています!
展示会の後のフォローアップを想像してみましょう💭
「試作品専門の加工業者のHILLTOPです📞😆!
展示会場でお会いしました♪」
と電話越しでいってみても、
「あれ、どの加工屋さんだろう?🤔」
とお客様側の記憶があいまいだと、弊社のサービスが何かもぼんやりするでしょう。
それでは折角の展示会が台無しです💦
代わりにトリガーを上手く使って、
「展示会でお会いしたピンクのブース💗の、試作専門のHILLTOPです📞😆!
覚えてますか?5 Days Prototype Machiningの!
先日はありがとう!😀」
と言えば、ほとんどのお客様が
『簡単にHILLTOPとそのサービス、話した内容を思い出せる』というからくりなのです!
④「工場を見にきてよ!」と誘う
最後に、これもアメリカの地理的条件に関連するものです。
10年前に展示会に初めて出たころはHILLTOPの名もまだまだ通っておらず
「アジアのどこで作っているの?🌍😀」
という風に来場者にもよく質問されたものですが、
私たちは
「僕らはアーバインに工場があって、実際そこで作っています!🇺🇸😌」
というようにしています。
つまり『私たちは、ご近所さんです👫』アピールが、設計者にとっても好印象につながります💡
設計者や発注者の方が
『試作品は出来る限り、距離的に遠くない場所で製造して欲しい』と思うのは当然です。
仮にトラブルが起こった場合でも、すぐに連絡が取れる場所に工場があるかどうかで、安心できる度合いが全く異なります。
つまりアメリカ国外に工場がある、あるいは時差の違う他州にある、それだけで試作品分野においてはデメリットになりうる😱
またアメリカではペーパーカンパニーのような会社も多く、実際名ばかりでアメリカ国外に実体があるようなケースもあり、過去の失敗から警戒する発注者も多くいらっしゃいます!😠
従って、ブースに
・日本
・日本の技
などと書いてしまうアピールは、そのまま来場者にとって
「私たちは遠くでモノをつくっているアジアの会社なので
連絡取りにくいっすよ👋🇯🇵」
という意味に解釈される可能性が生じてしまうのです😵
代わりに、
・アーバインに会社があるだけでなく工場そのものがあること
=現地でものづくりをしていること /
地理的に近い場所で手厚くサポートできること
を会話の中で強くアピールし、近日中に来場者に実際にアーバイン工場に見に来ていただくようにお誘いします。
実際に工場に訪問していただければ、信用度がその分グッと増しますし、
もし仮に来られなくとも、展示会場で『ご近所さんだよ👫』というアピールは限りなく有利に働くのです。
これもアメリカの地理的条件から考えた方法論の一つです。
結局はオリジナリティが大事!!
ここまでHILLTOP USAの展示会戦略を記しましたが、いかがでしたか?
このエッセンスを参考にしていていただき、皆さまもどんどん海外展示会に挑んでみてください!✊😆
そして何より大事なのは皆さまの会社の個性とオリジナリティ✨
どのような方法論を活用する場合にも同じことが言えると思いますが、
貴社の独自性が輝くようにアピールすることが大事なことであって、方法論をただただコピーするのが本質ではありません💦
またその土地ごとに適した方法論があるはずで、その中から自分たちの魅力をどうわかりやすくアピールするか、そして、そこからお客様の開発をどうサポートできるかにつなげること、そのことを考え、実行することが最も大事だと言えるでしょう🤔
それでは皆様、See you soon!! 🌺🏄♀️🌊🌴